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子平進言
● 孫悟空と釈尊の手 (子平で何が読めるか)    
 四柱推命で何が読めるかと言うのがよく話題に上りますが、実感として、読めるのは究極の所、その命の心身の健康状態に尽きるのではないかと思っています。しかし心身の内、体そのものについて、難病の方々の命を拝見するにつけ、それすらも少し怪しい気がしています。
 仮に立身出世が読めるとするならば、同じ生年月日時に生まれれば、それが出世する命なら、押しなべて同等程度の地位を得て当然であるべき所、そうとは限らないのが現実です。
例えば、その人の生活環境の差をその理由に挙げたとしても、地位名誉が読めるとするなら、その環境に沿った、地位名誉を得ていないと不自然です。
 そこで、地位名誉ではなく、心の状態を読むとするなら、その人の置かれて居る環境の特殊性を省き、同じ命であれば、その当時の心=精神状態はホボ似たような経路を辿るとすれば、子平で読める範囲としては最も自然で無理の無い所ではないかと思います。
 例えば、芸能界のような特殊な環境にある八字と一般にある人のそれとは、同時期、同じような感覚で人と接し、心を煩わして居たとすれば、結果としては同じ様な精神状態で経年経過したとでき、それ程無理の無い読みに成ると思います。
 しかしながら、人と言う物は、将来に不安を抱き、未来を知りたがる生き物で、ありとあらゆる手法を凝らして自らの未来を覗き見ようと、違う手法に手を出し、新たな占いを生み出し、尽きる事の無い欲望を満たそうとするのですが、仮に想像主というものが存在するなら、それはまさに、孫悟空と釈尊の手の有名な話に似ていて、占いという手法で人間に許されて居る限度は、まさに此処に有るのではないかと思って居ます。
そして本当に地位名誉の類が読めるのであれば、綿々と受け継がれて来た経緯を見て、もう少し世の中が平穏になって居てもよさそうな物では無いかと思います。そして此れは、この世の占い全てに当て嵌る物ではないかとも思います。

2009/7
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